最初のフランチャコルタのぶどう園とゾーンマップが発表されました。
年間販売数19.5百万本を誇るフランチャコルタは、生産量と市場シェア率において、瓶内二次発酵が施されるイタリア原産地呼称ワインの中で一位の座を占めます。
言うまでもない大成功を収めたからと言って、フランチャコルタとその生産者はここで留まるわけではありません。今後も未来を見据え、次世代に語り継がれていくフランチャコルタの生産に取り組むつもりです。生産地域を単に販売活動の起点として扱うのではなく、原産地呼称の特色をさらに強め、新たな課題へとチャレンジする道筋として活用していくつもりです。
三年間にわたる多大な努力を経て、フランチャコルタ初となるフランチャコルタのブドウ畑および生産地区のマップがついに発表されます。ジャーナリストおよび地図製作者として世界で活躍するアレッサンドロ・マスナゲッティの経験により誕生したこのマップでは、原産地呼称地区が134の区域に細かく分類され、詳しい情報や各地区の領域、歴史や伝統などが分かりやすく紹介されています。 格付けに直接関与しない区域であっても、風景や歴史、地名学、さらに伝統を語る役割があるとして、フランチャコルタ地区の一角において重要な要素として紹介されています。
アレッサンドロ・マスナゲッティはその重要性を次のように語ります。「ワインの特徴を最大限に発揮させるには、原産地を有効に活用する必要があります。原産地を有効に活用するには、その地域の名称や土地に対して一定の規則を定め、保護することが不可欠となります。そのためフランチャコルタは、古くから伝わる明確な基盤を元にして、この取り組みを遂行することができたのです」。
フランチャコルタとは、故人パオロ・オスカーの功労により、生産地域の土地台帳がイタリアで初めてデジタル化されたワインとしてあげられます。1800年の初頭、ブルゴーニュに正式に導入されたリュー・デイの原形となった土地台帳はフランチャコルタにも適用され、ワインマップで使用される地名学に関して適格で不可欠な情報源となります。
しかしながら、このマップは「単に」歴史や伝統、地名学を紹介するものではありません。フランチャコルタの原産地呼称を分かりやすい言葉で解説することを目的とし、マップの裏面には簡潔な説明文が添えられています。
地質学に由来するしばしば理解が困難な用語を省き、分かりやすい地理的な説明を加えながら生産地独自の目に見える特徴を紹介することで、原産地呼称に関する情報を確実に「把握」することが可能となります。フランチャコルタの原産地をより深く知ることで、さらにその価値を吟味できると考えています。