サンタ・マリア・イン・ファヴェント教会はアドロで一番古い教会です。ささやかなこの建物は、1200年ごろに町から北東に1キロメートル強離れた場所に建てられました。カモニカ谷へ通じるローマ時代の執政官街道が通っていた場所でした。ファサードは切妻形で、北側の手前に底面の四角い回廊があり、中央に教会への唯一の入口があります。
巡礼者を風雨や日差しから守っていた前廊には15~16世紀のフレスコ画と装飾があり、内部にはさまざまな作品がありますが、とりわけ巡礼者の保護聖人である聖クリストーフォロに捧げられた絵画『聖母子像』、『受胎告知』、『聖三位一体』、ビザンチン風の『聖ジョルジョと竜』、カール大帝時代の十字架が特筆に値します。教会とピクニックエリアへは、砂利道を通って徒歩でも自動車でも行くことができます。