トージオ・マルティネンゴ絵画館の建物は美しいマルティネンゴ・ダ・バルコ宮殿で、絵画を中心とする美術品が21の部屋に展示されています。所蔵品の中で特筆に値するのは、カノーヴァ、アイエツ、ラファエロ、チェルティ、ロットの作品です。計り知れない価値の絵画を集めた多彩で充実したコレクションであり、絵画館が閉館していた期間にロンドンのナショナルギャラリーなど世界中の著名な美術館で行われた展示への貸出を終えてブレーシャへ戻ってきたラファエロの名画(『聖母像』、『天使』、『祝福を与えるキリスト』)もあります。
ブレーシャのルネサンス期の絵画コレクションも重要です: ブレーシャ地域に深い意義をもたらす高名な作品を残したモレット、ロマニーノ、サヴォルド、フォッパが間違いなくこの派の主役といえます。
館内では金細工、象牙細工、七宝焼、メダル類、ガラス工芸品、金属の浮き彫りなどが通路に沿って展示されており、絵画以外の形態でのルネサンス期の装飾美術の例を見ることもできます。近年改装工事が行われた際に、展示の対象が後期ゴシックから19世紀初頭まで拡げられ、所蔵品にパオロ・トージオ伯爵とレオパルド・マルティネンゴ・ダ・バルコ伯爵、豪商のカミッロ・ブロッゾーニの蒐集品が加わりました。